祈りと告白
詩編16編
主題聖句 「わたしは御顔を仰いで満ち足り、喜び祝い 右の御手から永遠の喜びをいただきます。」 詩編16編11節b
詩編16編、その背景には異教を強要され、信仰の危機にある作者が、それでも揺るがずに、神様にのみ祈りを捧げ、信仰を告白してきた言葉が込められています。
1節~2節、「神よ、守ってください あなたを避けどころとするわたしを。主に申します。『あなたはわたしの主。あなたのほかにわたしの幸いはありません。』」
神様を第一とした者の祈りであり、神様への信仰の告白です。作者は神様を知り、祈り、告白をすることが、唯一絶対の幸いであると確信しています。私たちも礼拝の中で「主の祈り」を捧げ、「日本基督教団信仰告白」を自分の信仰の告白としています。祈りと信仰告白は、私たち信仰者が絶えず語らなければならない大切な言葉です。
8節、「わたしは絶えず主に相対しています。主は右にいまし わたしは揺らぐことがありません。」
榎本保郎師「一日一章」では、「私たちの毎日の生活ではたして、主をどこに置いているだろうか。これは信仰上非常に大切な問題である」と指摘されています。作者は絶えず神様を目の前に見ていました。また、一切の経験とその行いにおいて、自分が神様の前に在ることを悟っています。作者は神様の摂理の中にあることを理解し、感謝しています。これこそ信仰に確信をもった者の生き方です。
11節、「命の道を教えてくださいます。わたしは御顔を仰いで満ち足り、喜び祝い 右の御手から永遠の喜びをいただきます。」
私たちは有限な存在であり、私たちの短い人生では、神様の全てを究めることはできません。しかし、私たちは知っています。イエス様の十字架によって「罪の赦しと救いの完成」の福音が与えられていること、それは永遠の喜びであること。今私たちも祈ります。「あなたのほかにわたしの幸いはありません。」これからも祈り続ける言葉です。