マタイによる福音書２８章１～１０節

主題聖句　「イエスは言われた。『恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。』」　マタイによる福音書２８章１０節
　金曜日の日没から安息日となるために、イエス様のご遺体は急ぎ墓に納められました。女性の弟子たちは「墓の方を向いて座っていた」。イエス様が死なれたことを諦めようとしています。彼女たちには絶望しか見えません。
　その反面、祭司長たちとファリサイ派の人々は「『イエスは死者の中から復活した』などと民衆にいいふらすかもしれません。」イエス様の復活の予言に不安を抱いて、墓に見張りの番兵を置くことをピラトに願い出ます。
　死という絶望に捕らわれた女性の弟子たち、復活の予言に苛立ち不安になる祭司長たちとファリサイ派の人々、共に現実は恐れで満ちています。しかし、それは全て人が作りだした絶望、不安です。恐れが覆い尽くしています。
　復活の朝、「大きな地震が起こり、天使が現われた。」この事実はイエス様の復活に関わった者たちだけに示された、今までの秩序が揺り動かされる、新しい時代が始まるという神様の証しです。
　また、見張りの番兵は人間の力の象徴です。彼らは「恐れ」に覆われ、「死人のようになった」と、記されています。屈強である兵士たちが、無力になってしまう。神様の前には、人の力は「無」となってしまう事実があります。イエス様の復活を受け入れ信じることは、それはありえないという「恐れ」を捨て去ることから始まります。
　「イエスは言われた。『恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。』」
　「おはよう」のお言葉は、今までと変わらない愛をもって、肉体をもってイエス様が復活されたということです。「恐れながらも大いに喜び」女性たちは、イエス様が復活された事実を、確かめ知ることができました。
　「恐れることはない」とは、神様の御心と信じ、神様の現実に生きることです。ここにイースターの良き知らせ、喜びの宣言があります。永遠に変わることのない福音の知らせがあります。信じましょう。イエス様は復活されました。
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