聖霊を受けます

使徒言行録2章36~42節

澤田 武師

主題聖句 「この約束は、あなたがたにも、あなたがたの子供にも、遠くにいるすべての人にも、つまり、わたしたちの神である主が招いてくださる者ならだれにでも、与えられているものなのです。」  使徒言行録2章39節
 弟子たちはイエス様が天に帰られてから、約束の聖霊を祈り待ち望んでいました。「一同が一つになって集まっていると」約束は突然に成就し、天から激しい風が吹いてくるような音、炎のような舌が一人一人に留まり、そして聖霊に満たされた弟子たちが他の国々の言葉で、神の偉大な業を話し初めた、と使徒言行録には書かれています。聖霊は一人一人に降りました。
 聖霊を受けた後、それまで一緒にいた弟子たちにはそれぞれに宣教の歩みが示されました。この後、彼らは使徒として遣わされた所へと向かいます。
 2章14節~40節は、聖霊に促されたペトロが他の弟子たちと一緒に立ち上がって語った最初の説教です。ペトロは聖霊によって「あなたがたがイエスを十字架に付けて殺した」と、ストレートに訴えます。聞いていた人々は驚いたでしょう。直接十字架には関わらなかった人々もいたでしょうが、でも、あなた方も同じ罪の中にいる、とペトロは断言しました。人の罪の重さがいかに重大なものであるかを訴えたのです。人を罪から救うために、イエス様が十字架の死によって、私たちの全ての罪を引き受けてくださった。それは神様のご計画でしたが、それまで人々には分かりませんでした。ペトロの言葉によって、この方こそが本当の救い主であった、と知って彼らは「大いに心を打たれ」ました。罪を自覚した人々は、救いのために「わたしたちはどうすればよいのですか」と迫ります。ペトロは悔い改めて、洗礼を受けることを勧めます。本当に心が変われば、行いも変わります。そして、賜物としての聖霊が与えられる約束は、全ての人に開かれています。教会とは、その人の所属する世と時代の邪悪さに目覚めさせられ、キリストの救いと恵みに生きる者となった信徒の共同体であります。ペトロの説教を聞いて、この日に3000人が悔い改めて洗礼を受けて仲間に加わったと記されています。ここに神様の業が記されています。この恵みはペンテコステの日だけのものではありません。聖霊が与えられる約束は今もこれからも永遠に続く約束です。
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