フィリピの信徒への手紙２章１～１１節

主題聖句　『へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。』　フィリピの信徒への手紙２章８節
　パウロは内紛に苦しむフィリピの教会に、「思いを一つにする」ために「へりくだり」を知る事が重要であると手紙に記します。「へりくだる」とは「相手を自分より優れた者と考え」、「他人のことにも注意を払いなさい」との意思であり、それは「キリストへと向かう道」を歩むための勧めであります。「思いを一つにする」とは、聖霊の働きに委ねる信仰の戦いであると記します。
　クリスマスは、人を罪から救うためにイエス様がキリストとしてこの世に「へりくだって来られた」という事実です。
　天使はヨセフの夢に現れ「恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。」と告げます。ヨセフはすべて神様の御心であると信じ受け入れ、そして一切を神様に委ねて、妻マリアを迎え入れます。ヨセフは神様の前に「へりくだった」のです。
　6節～8節は既に存在していたキリスト讃歌といわれています。「神の身分に固執せず、自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられた。」ここまでこの世の低き所に降ってこられた神は、他にはありません。
　イエス様は、全き神としてあり続けることができました。しかし、この世の困難を知り、苦しむ者と共に歩まれるために、人となられました。
　イエス様は、誰からも祝福されることなくお生まれになり、貧しい家庭に育ち、弟子たちと共に旅をしながら、福音を宣べ伝えられました。苦難を経験され、苦しみの中にある者たちに寄り添われました。人としての全ての苦難を従順に歩まれ、そして十字架にて死なれました。パウロは「へりくだられた神」とイエス様のことを記しています。
　天使はヨセフにそして、マリアに「この子をイエスと名付けなさい」と命じられます。その当時、イエスはごく普通の名前でしたが、その時から、イエス・キリストは聖なる御名として、私たちに与えられました。イエス・キリストの御名によって祈ることが許されたのです。
　イエス・キリストの御名を呼ぶことを妨げるもの、一切を捨て去りましょう。イエス様が歩まれた足あとを踏んでゆく者として歩んでまいりましょう。
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