テトスよ語れ
テトスへの手紙2章1~10節
主題聖句 『しかし、あなたは、健全な教えに適うことを語りなさい。』 テトスへの手紙2章1節
1章16節「こういう者たちは、神を知っていると公言しながら、行いではそれを否定しているのです。」彼ら「偽教師」は、救いは、神様の一方的な愛によってのみ約束されていることを否定します。行いが伴わなければ救われない、クレタにある異端の信仰の有様を表している言葉です。
2章1節「しかし、あなたは、健全な教えに適うことを語りなさい。」パウロは福音の真理を語り続けることをテトスに託します。
「しかし」という言葉には、このクレタの世界に渦巻いている異端、偽教師の言葉、それら全てを論破し、一歩も引かないというパウロの決意が現されています。ここに教会を立て上げ、伝道を続けるためにテトスは遣わされました。
テトスが直面している現実に、パウロは具体的な指示を出します。それは、教会を形成する全ての人々に与えられている信仰の実がある、ということです。
パウロは「ソーフローエン」という言葉を用いて、年配者、若者も共に「分別」、「思慮深い」信仰の実をつけることになる、それは自分を律すること、軽率にならない生き方として現れると、勧めています。
また、当時「所有物」と考えられていた「奴隷階級」の人々をも、パウロは兄弟姉妹として受け入れます。奴隷であってもイエス様を信じ救われた者として「常に忠実で善良であること」、信仰を持って肉の主人に使えることを勧めます。「あらゆる点で輝かすことになる」、十字架の救いを信じることが、世界を変えて行く原動力になるとパウロは祈っていたのではないでしょうか。
しかし、パウロが勧める信仰の実を全てこの身に結ぶのは、罪に負け、神様から離れてしまう者には、ほど遠い現実です。それでも、少しでも近づけるように、私たちも日々健全な教えに従って歩んでまいりましょう。
礼拝の最後の祈り「祝祷」は、神様の御前から、それぞれの日常へと遣わされる、励ましの祈りです。今日、私たち一人一人も、礼拝から遣わされていく者とされたのです。生かされている場所で信仰(真理)と愛と忍耐の健全な信仰を証する者、語る者として、神様は私たちをも選ばれ遣わされます。
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