六杯の麦の証
ルツ記3章10~18節
主題聖句 「ルツがしっかりとつかんだ肩掛けの中に大麦を六杯量ってルツに背負わせると、ボアズは町へ戻って行った。」 ルツ記3章15節c
ルツ記は各章に“時”を記しています。1章22節「大麦の刈り入れが始まるころ」、そして2章23節「大麦と小麦の刈り入れが終わるまで」。ルツは神様の導きにより、ボアズの畑で落穂を拾います。そして3章2節「今晩、麦打ち場で大麦をふるい分ける」、と大麦の刈り入れの終わりを告げます。それは、ボアズの好意によって養われる時の終わりが近いことを意味しています。
ナオミはボアズが抱いているルツへの好意、さらに、エレメレクの嗣業の土地の買戻しの義務と権利を持つ親戚でもあることから、ルツの幸せのため、嗣業の地を残すために、ボアズをルツとの結婚に導こうとし、ルツに言葉を託します。「このはしためを覆ってください。」ルツはボアズへ迫ります。そしてボアズにすべてを託します。ルツのボアズへの証の言葉です。
「その後すべきことは、あの人が教えてくださるでしょう。」この言葉は、ボアズへの信頼、ルツに託したナオミの証の言葉です。
15節「ルツがしっかりとつかんだ肩掛けの中に大麦を六杯量ってルツに背負わせると、ボアズは町へ戻って行った。」かつて、手ぶらでモアブから帰って来たナオミにとって、ボアズが詰め込んだ大麦は神様の恵みです。ルツが背負う大麦は、ボアズが一切を引き受ける決断を表す、ボアズのナオミへの証の言葉です。「なり行きがはっきりするまでじっとしていなさい」と、ナオミは今後を神様に委ねます。ナオミの神様への証の言葉です。
彼らは神様のご計画と信じて歩む者たちです。ご計画を実行する原動力は信仰です。そして神様は、それをそれぞれの人生の中である人には“時”をもって、ある人には“出会い”をもって、また、ある人には“失うこと”をもって迫られます。今あなたに神様が迫っているなら、神様のお言葉を恐れず実行してみてください。今は私たちには分からなくても、神様のご計画は進んでいるのです。その舞台として私たちにも日常が備えられています。その日常に私たちは信仰者として生かされています。私たちはそれぞれの日常の中で、神様のご計画を証する者として、神様の豊な恵みの証人となりましょう。
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