尋ね求めよ
詩編27編
主題聖句 「心よ、主はお前に言われる『わたしの顔を尋ね求めよ』と。主よ、わたしは御顔を尋ね求めます。」 詩編27編8節
旧約聖書の詩編は約千年間かけて、今のような150編にまとめられ、聖書の正典として編纂されました。詩編の多くは神様に向けての信仰者の叫び、嘆き、訴えの歌です。また同時に、神様が嘆き訴える者に対して応答してくださったことへの感謝の歌で満ちています。
作者は信仰の確信を歌います。かつて作者自身が人生の苦難を味わいました。その時作者は神様を求め、嘆き、祈りました。神様は彼の霊に光を与え、御許への招きの言葉を与えて、応答してくださいました。今も変わらず苦難に覆われてはいるのですが、しかし神様への信頼は揺るがず、信仰の確信を知った者として、作者は27編を歌っています。
直面している困難の中にも、苦難の内にも御心はある。そして、神様により頼むために、信仰者には祈る言葉が与えられました。信仰の根源はここにこそあると作者は知ります。もし困難を経験しなければ、神様を知ることもなかったかもしれません。苦難の中において、神様への確信を知った経験は私たちにもあると思います。表題の作者名の代わりに、それぞれのお名前を入れて読んでみてください。お一人お一人が今、信仰者として立っている姿と、作者の姿とが重なって見えて来るはずです。
8節、「心よ、主はお前に言われる『わたしの顔を尋ね求めよ』と。主よ、わたしは御顔を尋ね求めます。」この御言葉は27編の土台となる神様の御心であり、神様を信じて生きる者になら、誰にでも惜しみなく与えられている神様からの招詞なのです。神様の御顔を尋ね求めましょう。それは神様からの招きです。神様は、尋ね求める者を決して一人にはしません。信仰が神様との確かな関係を作り上げていくのです。
私たちがこの世的な問題を感じてそれを解決しようとする時こそは、神様の御心を尋ね求める祈りが最も重要です。それは人の思いにまさる神様の愛に信頼し、御顔を仰いで歩んでいくことです。
📢音声