9月5日礼拝説教概要

「新しく生まれ変わる」(新生) ヨハネによる福音書3章1~16節
 ニコデモという人は、良い行いに励む事が神を喜ばせる事と信じそのように行い、誰から見ても優秀なユダヤ教の代表的指導者でしたが、主イエスに教えを求めて来ました。そこで主イエスは言われました。
「はっきり言っておく。人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」(3節)新しく生まれ変わらなければ見る事のできない霊の世界の存在を教えられました。「新たに」とは、上よりという意味で、天的な神の領域を指します。私達の理解・経験・知識・訓練によって勝ち取った世界ではなく、神の力によって全く新しくされて変わらなければ見る事のできない霊的な世界が神の国です。
 神の国とは地図に載っているような領土的なものではなく、神の支配の中に入れられる事を意味します。「何よりも神の国と神の義を求めなさい」と、主イエスは誰も滅びる者がいないように自らの命を犠牲にして迄(16節)、私達が求めるべき事は「神の国」だと教え続けられました。十字架に架かられたイエス・キリストを救い主と信じ、悔い改めるなら誰でも罪赦され、信仰によって新しく生まれ変わり、神の国に確実に入れられます。神が我が内の主となり、神への服従・信頼によって成立する人格的な交わりです。精神修養ではなく、神の「聖」を分け与えられ、新しい神の命が吹き込まれ、神の力によって新しく造り変えられます。
 「神の国は、飲み食いではなく、聖霊によって与えられる義と平和と喜びなのです」(ロマ14:17)とあるように、今迄の価値感は全く新たにされ、自分の為に生きるのではなく、神のご用の為に生きる喜びが開かれます。神の愛には、主イエスの愛には、それを果たす力がありますから、人は全く変えられて神の為に聖別されて、用いられるようになります。これが新生と同時にきよめの始めです。喜びを求めて遠出する必要はありません。今、イエス・キリストを信じるならばその瞬間に神の愛のご支配の中に入れられます。既に神の国はここにあるからです。