声と心を合わせて

ローマの信徒への手紙15章1~6節

澤田直子師

主題聖句 「心を合わせ声をそろえて、わたしたちの主イエス・キリストの神であり、父である方をたたえさせてくださいますように。」 ローマの信徒への手紙15章6節
 ローマの信徒への手紙を書いている時点で、作者のパウロはローマへ行ったことがありませんでした。全く知らない人々に向けて手紙を書いたのです。ただ最後の挨拶のところには人名がたくさん出てきますので、パウロの弟子や友人が行き来していたようです。だから、会ったことはなくても、同じ信仰に立つ者同士の親しみ、励ましあう喜びを感じていたのでしょう。
 「わたしたち強い者は」と始まります。パウロの手紙ですから、「信仰の強い者は」という意味ですが、さて、わたしたちは自分の信仰を強いと思えるか、まして、弱い者の弱さを担うべきであり自分の満足を求めるべきではない、と言われると、荷が重いことのように感じられます。イエス様は福音書の中で「わたしは柔和で謙遜なものだから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい」と言われました。この御言葉が、弱い者の弱さを担うヒントになると思います。
 もう一つの大きなテーマは4節「聖書から忍耐と慰めを学んで希望を持ち続ける」です。学ぶとは、知識として知ることを第一段階として、聖書が勧める生き方や考え方を実際にやってみるという意味です。実際にやってみて、失敗したりうまくいったりしながら、忍耐とは、慰めとはこういうことか、と実体験として自分事になる。もしかしたら、とても無理だということが身に染みて分かるのかもしれません。しかし信仰者には、主イエス・キリストの十字架が、忍耐と慰めの最高の完成形として示されています。だから希望を持ち続けることができるのです。
 声と心を合わせることを、聖書は天の父を賛美するため、と教えます。わたしたちに与えられたものを天の父にお返しする、そのままではなく、希望と喜びを添えてお返しする歩みでありたいと願います。
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