永遠に一緒にいる

ヨハネによる福音書14章15~21節

澤田直子師

主題聖句 「わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。」 ヨハネによる福音書14章16節
 ペンテコステとはギリシャ語で50日目の意味です。もともとはユダヤ人の小麦の収穫祭でしたが、キリスト教会においては、聖霊降臨の日、教会が誕生した日として礼拝が捧げられます。
 ヨハネによる福音書では、十字架の前夜のことが詳しく書かれています。イエス様は弟子たちに聖霊を送る約束をされ、聖霊とは何かということを教えて「わたしを愛しているならばわたしの掟を守る」と言われます。
 弟子たちはもちろんイエス様を愛していますが、それは人間の愛であり、何があっても変わらない、少しの見返りも求めない愛ではありません。十字架の前から逃げ出してしまうし、復活の朝も不安の中にありました。そんな人間の愛でもイエス様に従おうという気持ちに嘘はありません。でもできない。だから聖霊のお働きが必要なのです。
 弁護者と訳されている言葉は、慰めるとか、そばにいるという意味を含みます。相談相手であり当事者ではありません。福音伝道を託されるのはあくまで弟子たちです。弟子たちは、使徒言行録でも言われていますが無学な普通の人たちでした。しかし聖霊降臨の後はそれまでとは全く違う人生を歩むことになります。
 一緒にいる聖霊は、「内にいる」のです。しかも永遠に。イエス様でさえ、人間のお体で世を歩まれた間は、「永遠に一緒にいる」ことは不可能でした。だから神様は、これから福音を宣べ伝えるために世に遣わされる使徒たちの内に、聖霊を送って強めると同時に、弱さの中に完全に働こうとしておられるのです。
 ペンテコステの日に使徒たちに降臨した聖霊は、今わたしたちの内にも働いておられます。内なる聖霊のお働きによって、わたしたちは神様に自分を明け渡し、祝福の内に用いられましょう。
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