全地に満ちる御名

詩編8編

 澤田 武師

主題聖句 『神に僅かに劣るものとして人を造り なお、栄光と威光を冠としていただかせ 御手によって造られたものを すべて治めるように その足もとに置かれました。』 詩編8編6~7節
 詩編8編の作者は、天地創造の時に思いを馳せます。夜空に配置された月や星に、大自然の内に隠されている神様の啓示を見いだします。神様の壮大な御業の前の小さな者の存在にも神様は御心を留めていてくださることを知ります。
神様に僅かに劣るものとして生きる者を、神様は決して捨て置かないと確信します。本来、人間はこの世で神様を礼拝するために、神様の御旨を示すために、特別な存在として造られました。
 「あなたの御名は、いかに力強く、全地に満ちていることでしょう。天に輝くあなたの威光をたたえます。」神様の本質は無限であり、世に満ちておられ、永遠に変わらないお方であることを称えます。「創造主なる神様を称える賛美のうた」として捧げられた詩編です。
 私たちも創造主なる「天の父なる神様」に、祈りを捧げます。十字架の贖いと復活によって、私たちを罪から救い、永遠の命を示された神様の独り子「イエス様の御名」によって祈ります。
 イエス様を三度も否認したペトロは、自分自身の言葉によって、信仰が打ちのめされてしまいます。その時、泣きながら遠ざかるペトロに「主は振り向いてペトロを見つめられた」と、ルカによる福音書は記しています。
 その時イエス様が見つめていたペトロの姿は、ずっと先、ペンテコステの日に聖霊が降り、群衆の前に立ち、声を張り上げて力強い証しをするペトロではなかったでしょうか。
 「神に僅に劣るものとして人を造り なお、栄光と威光を冠としていただかせ御手によって造られたものをすべて治めるように その足もとに置かれました。」神様に僅かに劣る者を神様がいつも顧みてくださり、用いてくださる喜びを作者は知っています。私たちも神様の御名を賛美しつつ、イエス様の御名によって祈りつつ、歩み続ける者としていただけますように。
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