彼こそ、まさしく平和
ミカ書5章1~5節
主題聖句 「彼は立って、群れを養う 主の力、神である主の御名の威厳をもって。」 ミカ書5章3節a
ミカはイザヤと同時代に働いた預言者です。専従の預言者ではなかったためか、イザヤのスケールの大きな預言と比べると、民衆を代表しているような印象があります。4章が終末の預言ですので、5章は単にクリスマスを預言しているだけではなく、ここが神の国の始まりとなることを表します。イエス様もバプテスマのヨハネも、福音伝道の始まりには「悔い改めよ。神の国は近づいた」と言われました。
エフラタとは「穀物の地」ベツレヘムは「パンの家」という意味ですから、穀物が豊かに実る土地であったことを示していますが、ベツレヘムは旧約時代を通して、千人組になったことがない(成人男性が千人以下)小さな町でした。
しかしここからメシアが生まれます。「彼の出生は古く…」この言葉は、ヨハネ1章「この言は、初めに神と共にあった」に通じます。
東の占星術の博士がヘロデの宮殿を訪ね、そこでヘロデに仕える学者が調べたのは、このミカ書の預言でした。しかし誰も出かけては行かなかった。ベツレヘムを目指したのは、ユダヤ人が、異邦人だ、汚れている、と蔑む東方の博士たちでした。
3,4節は、救い主が来られ、正しく統治される時には、世界はこうなるという預言です。「彼らは安らかに住まう」彼らとは、ヨハネ3:16「独り子を信じる者が一人も滅びないで永遠の命を得るためである」とある、独り子を信じる者たちです。わたしたちもここに入ります。
ミカの預言は「彼こそまさしく平和である」と教えます。イエス様が平和そのものである。平和、シャロームとは、神との完全な和解が成立していて、外にも内にも恐れや不安がない状態を指します。イエス様はその通りの方でしたが、では、その救い主はどんなところに、どんなふうにお生まれになったのでしょうか。それは誰のためだったでしょうか。平和を実現する者とされることを追い求め、イエス様を待ち望みましょう。
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