主はわたしの助け手
ヘブライ人への手紙13章1~6節
主題聖句 「主はわたしの助けて。わたしは恐れない。人はわたしに何ができるだろう。」 ヘブライ人への手紙13章6節b
13章は信仰者に勧められる働きについて書き始められます。1~3節は兄弟愛について、4~6節は人間の生きる世に現れる物事を通して、神と人との関係を見直すものです。
「兄弟としていつも愛し合いなさい」聖書にはよく似た御言葉があちこちに出てきます。ローマ12:10「兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。」とあります。この延長線上に「旅人をもてなす」という勧めがあります。マタイの福音書では、天の国に迎え入れられた正しい人たちに、王が「わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」と言われました。
わたしたちは、罪を犯した人に裁く思いを持ちがちです。自分は正しいと思いこんで平然と他人を裁いてしまう。それは高ぶりです。牢に入れられるまでではなくとも、自分もまた人を傷つけ、良くない思いが心に沸くことを止められない、自分も捕らわれた人と同じかもしれない、という考えは、「泣く者と共に泣きなさい」という教えに応えるものとなります。また、痛み、病んでいる人のために祈る事しかできない無力な悲しみをもって、虐げられている人を思い浮かべることが求められます。
結婚は神聖なもので、信仰者と救い主の関係に例えられます。これは平和と同じで、当事者が実現していくべきことです。金銭に限らす「執着しない」ことは、暴力を呼び込まないために心がけるべきことです。執着を愛着に変えたいものです。
これらの求めの原点として、神はわたしたちを決して見捨てられない、という約束があります。この力強い約束を信頼した信仰者は「主はわたしの助け手、わたしは何を恐れよう」と希望を持ちます。これこそが「神に喜ばれる奉仕」の土台となるものです。
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