神の約束に従って

ヘブライ人への手紙10章26~39節

澤田 武師

主題聖句 『だから、自分の確信を捨ててはいけません。この確信には大きな報いがあります。神の御心を行って約束されたものを受けるためには、忍耐が必要なのです。』 ヘブライ人への手紙10章35~36節
 ヘブライ人への手紙は、迫害から逃れるためにユダヤ教に戻ろうとする誘惑を受けている信仰者たちに宛てた手紙です。著者は、既に「故意」に礼拝から、信仰者の交わりから、イエス様から離れている者たちに、「警告」を与えます。
 「もし、わたしたちが真理の知識を受けた後にも、故意に罪を犯し続けるとすれば、罪のためのいけにえは、もはや残っていません。ただ残っているのは、審判と敵対する者たちを焼き尽くす激しい火とを、恐れつつ待つことだけです。」イエス様の弟子であったペトロとユダ。ペトロは三度イエス様を「否認」しましたが、彼はイエス様から離れませんでした。弱さ故の罪。彼の罪は赦されました。後、使徒として用いられました。ユダは、イエス様をこの世に「指し示し」ましたが、自らをイエス様に委ねることはしませんでした。彼は故意に罪を犯しました。彼の罪は赦されることなく、自ら命を絶ちました。
 私たちにも、信仰の戦いはあります。信仰をもったからと言って、毎日が順調で、全てが願った通りになることなどありません。また、自分自身を振り返れば、決して完全な信仰者であるなどとは言えないことをよく知っています。
 「あなたは罪赦されていると確信していますか。」信仰をもつ者に迫る声です。著者は、罪赦された者として生きる「励まし」を与えます。
 「確信」を捨ててはいけません。「確信」とは「信仰」とも「大胆」とも訳すことができる言葉です。「大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。」それは、全き信頼をもってイエス様を信じて行くことです。神様はイエス様の十字架を通して、罪赦された者との確信を私たちに与えてくださいました。
 どんな困難があろうとも、神様に委ね歩む。忍耐は信仰を成長させます。罪赦された者の確信です。どうか、イエス様が開いてくださった神様への道を、確信をもって大胆に歩んで行けますように。讃美歌448「みことばにしたがいて、われらも今はつよし」
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