一つになる祈り

ヨハネによる福音書17章20~26節

澤田 武師

主題聖句「父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。」 ヨハネによる福音書17章21節
 イエス様の祈りは続きます。「また、彼らのためだけでなく、彼らの言葉によってわたしを信じる人々のためにも、お願いします。」この後使徒たちが語り続ける福音を聞く人々への祈りとして、それは時間、場所を超えた永遠の祈りとなって広がって行きます。その中には私たちも含まれています。
 「父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください。…。」世は、イエス様を憎み、対立し、受け入れようとはしません。しかし、イエス様は弟子たちの言葉を通して、また、聖書を通して、この世の人々が救われていく姿を既にご覧になっているのです。父なる神様とイエス様が一つであるように、「すべての人を一つにしてください」と願われています。
 「わたしに与えてくださった人々を、わたしのいる所に、共におらせてください。それは、…。」願われているのは、救いの成就です。イエス様はこの世界が創造される前から、永遠におられた方です。その時から持っておられた栄光は、今、罪の贖いのための十字架として捧げられます。この世の暗闇に、救いの完成、神様の愛の光として与えられます。それは信じる者を最も大きな平安へ招いてくださる、イエス様の約束の祈りです。
 私たちの力では神様が望まれる「一つになる」ことはできません。そのため、絶えずイエス様が寄り添ってくださっています。私たちが「一つになる」ことを望んで、神様が働いてくださっていることを覚えたいと思います。イエス様は、繰り返し「一つにしてください」と祈られました。十字架の栄光を受けて一つになるようにと、残る弟子たちのために祈られます。
 イエス様の祈りには、失望の言葉はありません。すべて栄光の言葉です。イエス様は栄光をこの世に残されました。イエス様のお言葉は私たちに光を与えてくださいました。十字架の栄光を知る人々が一つになるためです。
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