道・真理・命

ヨハネによる福音書14章1~7節

澤田直子師

主題聖句 「イエスは言われた。『わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。』」 ヨハネによる福音書14章6節
 14章の1~3節は、イエス様が天にわたしたちの真の家を用意して、迎えに来てくださることが記されています。弟子トマスの性急な愚かな問い「わたしたちにはわかりません。」に対して、イエス様は「わたしは道であり、真理であり、命である。」とお答えになります。短いお言葉ですが、それぞれの単語を強調しています。
 「道」とは。イエス様は道を教えてくださるのではありません。イエス様ご自身が天の家に行く道なのです。わたしたちに踏みしめられながら、父なる神へ導いてくださる。これほど確かな道はありません。「真理」とは。わたしたち人間は、真理を持たず、知ることもできません。もし真理を知っていると思ったら、それはとても危険なことです。歴史の中に、そういうまちがいをたくさん見ることができます。真理そのものであるイエス様を知っていれば、それだけで天の国に行くには十分です。
 「命」とは。イエス様はアルファでありオメガであり、命の終わりと始まりをつなげることのできるお方です。イエス様が、まことの命、永遠の命をくださるのは、立派な信仰者だからではありません。ただ、わたしたちを愛しておられるからです。「わたしの目にあなたは高価で貴い」イザヤ43:4
 これらの御言葉は、高尚な議論から生まれたものではありません。理解の遅い弟子たちに教えられた言葉です。わたしたちの信仰が拙かろうが、知識が貧しかろうが、イエス様が真実なお方である以上、その問答は真理を示すものとなるのです。ですから、わたしたちは、自分の小ささ、貧しさを嘆く必要はありません。イエス様さえ知っていれば、イエス様の元に行けば何とかなる。これが信仰者の希望、大いなる恵みです。
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