新しい天と新しい地

ヨハネの黙示録21章1~8節

澤田 武師

主題聖句 「彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも
        労苦もない。最初のものは過ぎ去ったからである。」  21章4節

 ヨハネが見た幻は、「新しい天と新しい地」です。ここで「新しい」という言葉には、“カイノス”という単語が使われています。それは「本質的に変わりなく、年月がたっても新しさは変わらない」という意味の言葉です。
 本質的に変わらない新しさ、イエス様の十字架の死と復活は、古き律法の時代から、新しい福音の時代へと変わったことを示しています。そして、再臨の時、全ては「新しい天と新しい地」に変わります。これは神様の御国が完全に地上に現れることです。ここに示されているのは、「神様の本質は愛である」ということです。そこに確かな希望があります。
 3節「見よ、…神が人と共に住み、…その神となり」。神様と共に住む世界、神様の約束が完全に実現された世界を表わしています。
 クリスマスの出来事は、イザヤ書に預言された“インマヌエル”の実現、神共に居ますという預言が、イエス様のお誕生によって成就したことです。
 私たちは、愛する者を失って絶望の淵に沈むような悲哀を、誰でも一度は経験します。信仰を持っていても、死は必ず訪れます。では、信仰は何の役に立つのでしょう。
 4節「彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。」神様は愛する者を失った悲しみ、嘆き、労苦、そのために流れる涙をぬぐい取ってくださる。神様はわたしの悲しみも心の痛みもすべて、引き受けてくださる。希望に変えてくださる。私たちの力だけでは耐えることの出来ない人生の苦難を共に担ってくださる。信仰は神様が愛であることを教えてくれます。
 信仰を持っていても、造られた人間である以上、間違いや過ち、罪を犯します。しかし、神様はその私たちのために、大切な独り子イエス様を十字架に架けて、その命によって罪から贖なわれ、復活の命を与えられました。イエス様の十字架と復活の信仰に生きたという意味において既に「聖徒」であります。