主の言葉を聞く
使徒言行録19章1~10節
主題聖句 『人々はこれを聞いて主イエスの名によって洗礼を受けた。』 5節
パウロはエフェソに3年近く滞在しています。エフェソ伝道は、パウロの姿と同時にパウロに敵対する者、利用しようとする者、町の責任者たちの姿をも生き生きと記しています。また、起点としての「アポロ」の存在があります。
当時、「アポロ」パウロと人気を二分するほどの有名人であり、彼の経歴は伝道者としては最もふさわしい人物であるといえます。しかし、彼はイエス様の福音は知らなかった。エフェソ伝道での最初の重要な課題は、「聖霊を知らない」信仰者たちへの伝道です。彼らは救いの恵み、贖いの命の存在も知りませんでした。
キリスト教で「聖霊の働き」を理解することが、最も難しいことではないでしょうか。ある方の著作から、気付かされた聖霊の働きがありました。
「聖霊」はわたしたちに普段は気づかない出来事、通り過ぎてしまう出来事に「気付き」を与え、それを「感動」「感謝」という「自分の感情」へと変えてくださる。ここまでは、誰でもできます。そして「行動」として「応答」してゆく。「愛のある行動」として応答してゆく。「聖霊」とは、わたしたちに「愛を伴った行動」「それを成し遂げる力」」与えてくださるために、与えられていると思います。時として「友のために自分の命を捨てること。これ以上に大きな愛はない」イエス様が告別説教の中で語られました。この愛を実行することができるとすれば「聖霊の働き」です。
パウロが大胆に論じること、離れることも、留められたこと、すべて「聖霊」の働きです。結果「だれもが主の言葉を聞くことになった」と、「聖霊」が働き伝道の成果を示しています。パウロに終生働いた「聖霊」は、パウロの口からイエス様の言葉を失わせませんでした。たとえ、裁きの場でも、王や総督の前でもその口からはイエス様の言葉は失われませんでした。そして、多くの者たちが、パウロを通してイエス様を知り、信じ、その道を生きました。わたしたちにも同じ「聖霊」が働かれています。イエス様の御言葉を聞きましょう。御言葉に応答する愛を伴う歩みを、歩み続けましょう。
追記 説教では柏木哲夫著「生きること、寄りそうこと」から一部を要約引用いたしました。