5月31日 礼拝説教概要
「もう一度心燃え立たせる」 テモテへの手紙二1:3~14章節
若い伝道者テモテがエペソの教会(ギリシャ圏)の牧師として立てられましたが、その教会は異教的な接点が多く様々な問題を抱えており、希望に満ちていた彼は苦境に立たされ、自信も力も失いかけていました。
しかし彼が慕い続けた大先輩のパウロの指導により、もう一度心を燃え立たせて、伝道者として立つ事ができました。パウロは知恵や新たな力を与えたのではなく「あなたに委ねられている良いものを、私達の内にすまわせる聖霊によって守りなさい。」(14節)という助言でした。
失望の中にあると、既にある自分の中の良いものが取り去られたように思ってしまいます。しかし神の真実は変わりませんから、一度与えられた恵みは決して取り去られません。テモテの内にある良いものとは祖母・母から受け継いだ純粋な信仰と情熱です。それを洗礼の時に与えられた聖霊の力によって守りなさいという事です。神から与えられたものを引き上げるには自分の努力ではなく「臆病の霊ではなく、力と思慮分別の霊」である聖霊の力に依り頼む事しかない事をパウロの経験から教えています。
彼自身これから囚われの身となり、命すらどうなるか分からない苦境に立たされていました(使徒20章)。しかし聖霊なる神の力に教会の命、彼自身の命を委ねました。委ねたものを神は必ず守ってくださるという確信からです(12節)。
苦境の時自分が信じられなくなり、自己否定してしまう時があります。しかし例え自分が信じられなくても、神が与えてくださった恵を信じる事はできます。私達に委ねられている良いものを、力と愛と慎みの聖霊の力によって守っていく役割が私達に与えられています。そして私達が神にお任せしたものを神は責任を持って守ってくださいます。「進んで行う気持ちがあれば、持っているものに応じて、神に受け入れられるのです。」(Ⅱコリ8:12)
聖霊なる神の力を頂き、もう一度心燃え立たせて頂きましょう。