永遠の祭司

ヘブライ人への手紙7章20~28節

澤田 武師

主題聖句 この方は、誓いによって祭司となられたのです。神はこの方に対してこう言われました。「主はこう誓われ、その御心を変えられることはない。『あなたこそ、永遠に祭司である。』」 へブライ人への手紙7章21節
 ヘブライ人への手紙の作者は「神様の誓い」は必ず成就すると説き、そのために「イエス・キリストは永遠の祭司」として、そして「いっそう優れた契約の保証」となられたと記しています。
 人間同士で交わす契約では、契約不履行になった時に初めて、契約者に代わって保証人が代価を支払うことになります。しかし、イエス様が担ってくださった「優れた契約の保証」は、私たちの罪の贖いのために、先に主ご自身が命を代価として支払ってくださったものです。私たちが罪赦された者であるとの確信を、与えてくださったのです。
 私たちが信仰を知るということは、神様の御言葉を「聴く」ことから始まります。そして、神様と人の前での「イエス様を信じます」との「誓約の言葉」は、生涯信仰者として、神様との交わりのなかで生かされてゆく決意を表わしたものです。イエス様の十字架の死と復活が、罪の贖いと永遠の命の存在を教えてくださいました。
 人間として私たちの間に現れてくださり、神様と私たちの間を繋ぐお働きをしてくださるお方。イエス様こそが「永遠の祭司」なのです。イエス様は大祭司として、天上の礼拝で私たちの執り成しを祈ってくださっています。
 私たちは被造物であり、イエス様のような「永遠の祭司」には決してなれません。「有限」「未完成」な私たちに、イエス様はこの地上の教会を託してくださいました。私たちに信仰者としての生き方、教会員としての働きを、託してくださったのです。「有限な祭司」として地上の教会に仕えましょう。「誓約の言葉」によって、教会員の働きは時代を超えて繋がってゆきます。
 ローマ12:1から「自分の体を神に喜ばれる聖なる生けるいけにえとして献げなさい。これこそ、あなたがたのなすべき礼拝です。」大祭司キリストが私たちを贖うために成し遂げてくださった御業を覚え、地上の「有限な祭司」に託された神様の御心に仕えてゆきましょう。
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