復活の朝

ルカによる福音書24章1~12節

澤田 武師

主題聖句 「あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ。まだガリラヤにおられたころ、お話しになったことを思い出しなさい。」 ルカによる福音書24章6節
 安息日が明けるのを待って、週の初めの日、朝早く墓に向かう女性の弟子たちは、イエス様の死という現実を受け止めることに精一杯でした。イエス様の葬りを成し遂げたいとの思いから香料と香油を持参して、再びイエス様が葬られた墓のへと戻ってきました。
 そこで彼女たちが見たものは、墓を塞いでいた石が動かされている、イエス様のご遺体が見つからない。この事実に彼女たちは絶望を覚えます。
 その彼女らに「なぜ、生きておられる方を死者の中に捜すのか。」と、御使いは問いかけます。あなたの狭い視野の中にイエス様を探しても、そこにはおられない。死をも打ち破り、イエス様は復活されたのだと御使いは知らせます。
 御使いの言葉は、私たちにも向けられています。あなたの絶望、苦難、困難から、あなたの目を離しなさい、と言われます。生きて働いてくださる復活のイエス様は、あなたの全ての苦しみをご存じです。生ける福音として、イエス様は今も働かれています。
 「あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ。」と、御使いは宣言します。ルカは、イエス様のクリスマスの知らせもベツレヘムの人々には不思議な事でしかなかった、と記しています。空の墓を見た女性たちは、御使いの言葉を信じ、男性の弟子たちに知らせましたが、ただ一人、ペトロだけが墓に走り、「たわごと」ではないことを自分の目で確かめます。イエス様がこの世に来られたこと、そして、十字架の死から復活されたことは、いずれも神様が私たちへの救いの御業を完成された、ただ一度のことです。それは、私たちの思いを超えた神様の御業として、私たちに知らされた福音、良き知らせなのです。
 信仰の目をもって「十字架の死と復活」を知ろうとするならば、神様のご計画が人の歴史の中に置かれた唯一の「死からの復活」イースターの出来事として、与えられたことであると分かります。私たちのために、イエス様が復活してくださったという事を信じた時に、復活のイエス様にお会いすることができるのです。復活を信じてください。そしてイエス様にお会いして下さい。復活の主に私は出会った。その確信に私は生かされる。イエス様は待っておられます。ハレルヤ。
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