神の愛を見る

ヨハネの手紙一4章7~15節

澤田 武師

主題聖句 『神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。』 ヨハネの手紙一4章9節
 ヨハネが呼びかける「愛する者たち」とは誰のことでしょうか。それはイエス様のお誕生を待ち望むすべての者たちです。ヨハネが勧める「愛」は、アガペーの愛です。この愛は、神様と人間の間の最も深い、究極的な関係を現わしています。意志の愛、見返りを求めない愛です。相手に向けられる愛です。
 マザー・テレサは愛について「愛の反対は憎しみではなく、無関心です。」という言葉を残しています。無関心は決して愛を育てません。無関心は愛を葬ります。神様はすべての者に、関心を持たれています。今神様を信じていない者にも、無関心ではおられないのです。
 私たちは、アガペーの愛は持っていません。律法的な行いから愛は生まれません。愛は神様と私たちの関係の中にあります。「独り子を世にお遣わしになりました。」神様は徹底的に私たちとの新しい関係を創られました。ここに神様の愛が、クリスマスとして私たちに与えられたのです。
 クリスマスの出来事は、婚約中の若者に、年老いた祭司に、野宿をしていた羊飼に、異国の博士たちに、神様の御心が示され、それを信じて精一杯の働きをした者たちの姿でもあります。
 「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して」、とても重要なお言葉です。私たちの信仰の起点は、神様が私たちを愛してくださった時にあります。そこから全てが始まりました。「光あれ」です。
 「わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。」私たちはイエス様のお誕生を待ち望んでいます。私たちがしっかりと見なければならないのは、飼い葉桶に眠っておられる幼子と、十字架に向かわれるイエス様のお姿です。無力な者として、神様の愛によってイエス様はこの世にお生まれになったのです。そして、私たちと共に居られ、私たちの罪を贖ってくださる。私たちはイエス様のお姿を通して神の愛を知りました。世に現わされた神様の愛をしっかり見つめて行きましょう。
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