主イエスは生まれた

ルカによる福音書2章8~20節

澤田 武師

主題聖句 「これがあなたがたへのしるしである。」 ルカによる福音書2章12節b
 「クリスマス」と聞いた時、世間では華やかなイベントや、イルミネーションの輝きを連想する人が多いのではないでしょうか。しかしこのイメージは、クリスマスの季節に、かえって孤独感や淋しさを強く意識する人を産み出していることも事実です。ある人たちには、楽しさよりも苦しみを感じる季節となっているのです。“誰”と“どのように過ごすのか”、普段なら気にもならないことが心に留まって、外が美しいほど自分を惨めに感じてしまうのです。
 神様のご計画により、クリスマスの出来事はただ一度、世に与えられました。教会は、全ての人に向けて、その心の罪の暗闇から救うために、イエス様のお誕生は事実起こったのだと、クリスマスを伝え続けています。
神様は「ヨセフ」、「マリア」、そして「羊飼いたち」に、クリスマスの重要な役割を託されました。何故彼らが選ばれたのかは、私たちには分かりません。しかし、彼らは神様からの「しるし」をそれぞれ見て、信じました。
 羊飼いたちに与えられた「しるし」は、救い主イエス様は「布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子」としてあるということです。彼らは神様のお言葉を信じてすぐに立ち上がり、彼らに与えられた「しるし」をベツレヘムの村へ探しに出かけて、ついに探し当てました。
 神様は、私たちが見たいものではなく、見なければならないものを示されます。クリスマスもそうでした。神様が人として、飼い葉桶の中に生まれ、さらに十字架で死なれた、復活された、信じられないことです。しかし、そのあり得ない出来事こそが、私たちに救いが与えられた「しるし」としての事実なのです。「これがあなたがたへのしるしである」、この知らせは全人類に与えられた救いの「しるし」でした。「主イエスは生まれた」この喜ばしい知らせは、全世界で祝われ、永遠に伝えられます。
 主イエス様のお誕生を最初に知らされた羊飼いたちは、このしるしを確認した後、日常の仕事に戻りました。羊飼いたちと同じように、私たちも神様をあがめ賛美しながら、それぞれの生活の場に帰りましょう。
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