霊に燃えて主に仕える

ローマの信徒への手紙12章9~21節

佐々木良子師

 「怠らず、霊に燃えて、主に仕えなさい。」(11節)
 主の年2016年、新しくスタートする私たちに与えられた御言葉です。神様のご期待に精一杯お応えしていきたいです。
 12章はキリストの救いをどのように実践していくか、具体的に記されています。そこで最初に主イエスは「あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい。」(2節)と仰せられます。私たちはこの世に生きている限り、知らず知らずの内にこの世に流される生き方をしています。
 悪に抵抗する時ほど人間は不信仰になり、自らが悪魔的な人間になってしまうものです。このような時こそ信仰者としての生き方が求められています(21節)。その為に、この世に倣い、罪の中に生きている私たちに対して、心を新たにするようにと、主イエスは戒めておられます。「心を新たに」とは、主イエスに向き直すこと、心の方向転換を求めております。
 そこで具体的に「怠らず、霊に燃えて、主に仕えなさい。」(11節)と、あります。注目したいのは人間的に「不眠不休で頑張れ!」というのではありません。「聖霊」によって燃やされる時、心は燃えるのです。神の御愛が聖霊によって心に注がれる時、人の心は神に向かい熱心にさせられます。伝道者パウロは「肉は何の役も立たない」と厳しいことを語っていますが、肉=生まれながらの私たちは、時には罪の誘惑に負けて、この世に流されてしまうのです。しかし、主イエス・キリストの十字架の罪の赦しと救いと向き合っているなら、罪を犯さないばかりではなく、聖霊によって与えられた熱心によって、大きな喜びが湧き上がってきます。その結果、神と人とにお仕えしたいと心から願い、互いに愛し合い、励まし合い、感謝しながら教会が建て上げられていきます。
 この年、私たちの教会は創立90周年を迎え、又、新しい体制となり飛躍の年となります。この世に倣うことなく、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえながら、怠らずに霊に燃やされて、神と人とに仕えながら、新しい教会を建て上げてくことに期待しています。