教会の誕生

使徒言行録2章1~14節

 聖霊降臨日(五旬祭)の出来事によって、主イエスの福音が誰でも分かる言葉によって、世界に宣べ伝えられるようになり教会が誕生しました。それは主イエスの約束が成就したもので、その事によって今の私達が存在しています。
 「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ・・・一同は聖霊に満たされされ、霊が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話出した。。(1~4節)不思議な象徴的な出来事でしたが、重要な事は「…エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。」(1:4)と、主イエスが仰せられた約束を信じて、主イエスを信じる者が皆心一つになって集まって祈っていた事に目を留めることです。
 主イエスが弟子達に求めてほしかった事は「聖霊で満たされた」(4節)と、神の霊・聖霊に満たされることでした。臆病で失敗ばかりしていた彼らでしたが、祈って聖霊に満たされた時、彼らを通して神が行動を開始されました。神ご自身は私達が聖霊で満たされる事を求めておられ、私達を通して働かれる事を望んでおられます。「あなたがたの体は、神からいただいた聖霊が宿っている神殿・・・だから、自分の体で神の栄光を現しなさい」(Ⅰコリント6:19~20)聖霊なる神は私達の内に宿り、私達の人生の失敗も成功も全てを用いてくださいます。使徒たちが一つにして一同が祈った時、このような栄光が現わされたことを記念する出来事が聖霊降臨日です。
 「希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和とであなたがたを満たし、聖霊の力によって希望に満ちあふれさせてくださるように」(ローマ15:13)聖霊の力によって不可能を可能とする力を私達の内に働かされることを保証してくださっています。教会に連なる私達一人一人が神を待ち望む生活をし、自分を捧げるなら人の理解も及ばない壮大な希望の中に入れられ、神が用いてくださいます。この事を期待して共に祈り続ける共同体が教会です。今もなお尽きない神の約束を期待して祈り求める時、神は喜んで私達を喜びの内に聖霊で満たしてくださいます。この信仰をもって共に座って祈り、聖なる畏れと喜びで満たして頂けるとは、何という恵みでしょうか。私達が祈り求める事によっていよいよ聖霊なる神の力が働らいてくださり、教会全体が神の希望の約束が全うされていきますから感謝いたします。